【跡地】Mono-(B)Log 2nd
戸倉/サキガミ が 好き勝手にやっていく blog です。 引っ越しました。
2012.09.16
■ 「FILL」
久しぶりに流し読み、ではなく、それなりにじっくりと読み返してみたのですが、このお話のコンセプトはズバリ、本編に唐突に出てきたように見えるフィル兄一目惚れ告白事件のフォロー話です。
我ながらあの本編(告白事件)だけでは唐突過ぎて意味わからないだろうと思いまして。書きたかったネタは告白事件というよりも「一目惚れ」だったのですが、そもそも「『一目惚れ』ってのは有りなのか?」というのは私の中ではけっこう長い間テーマになっていたので、敢えて「一目惚れ」を書いて、それで読み手さまに突っ込まれないか、納得していただけるか、というチャレンジだったのです(笑) という裏話。
一目惚れ、とはいっても、一応キリアさんの知らないところでは色々伏線があったのよ、というのはどうしても書いておきたかった。突然告られたキリアは知る由も無いでしょうけれど。
しっかしこの頃のリィル(兄の相談受け役)ってキリアのことをどう思ってたんでしょうね…。仲間意識はあっても、恋愛対象としては見ていないと思うのですが。でも男女間の関係は、そのくらいの微妙な関係が大好物なので二人は当分そんな関係なのでしょう。続編の「その後の話」でも。
どうでも良いですが、潜水艦ゲームとか三人麻雀《サンマ》とか、平和な日常な小ネタを書くのが楽しかったです。バートたちのこういう平和な小話をもっと読みたい、と思いました。…イヤ読むには自分で書くしかないのですが…。
ちなみに「フィル」のキャラは、けっこう好きです。ぶっちゃけ最初の頃のキャラ付けは(ちょっと悪寄りでしたし【後述】)そんなに好きくもなかったのですが(酷)、「Personal Quest」で完全に善人になっちゃってからは「アレ? コイツってばちょっと美味しい役なんじゃない?」と(笑) 普段は弱気で頼りない感じなのですが、弟や弟分(?)のバートのピンチには敢然と立ち上がる(@PQ)、というシーンをうっかり書いてしまってからフィル兄株が上がりまくりです。このお話「FILL」でも、そんな(?)フィル氏の良さ(私なりの解釈の)が表現できていれば良いなと思います。…イヤ、ただのフィル兄が告ってフられるだけの話なのですが…。あ、でも「本編」では、どうかな?(聞かれても) 告白シーンじゃなくて、その前の首都脱出前後のアレコレです。
フィルついでに。フィルはひとつ年上の姉のエルザのことを「姉貴」とかではなく「エルザ」と呼び捨てにするのですが、これは年の近いきょうだいだったらお互い呼び捨てが良いなあ、というか、私自身がそういう姉弟だったので。
年上呼び捨てといえば、ウィンズムも従兄のサイナス、リスティルのことは呼び捨て&タメ語ですね。これはまあ、ウィンズムの性格というか…。とにかく、年上呼び捨て&タメ語な関係は、なんか良いなあと思います(笑)
閑話休題。バートの「本番で負けた」ってのは、もちろんピアン首都でのVSクラリスのことです。
しかしフィルさん、良くバートに告白のことカミングアウトしたな。やけになったのか…?
リィルの最後のセリフは、真顔でさらっと言ってるんだと思います。
【執筆当時】 フィル兄がキリアを好きになる、という構想は、実はだいぶ昔からありました。初期の小説「四精霊伝説」では、やっぱりリィルが家族とはぐれてて、兄と再会を果たすも兄と敵対するはめになり、でもキリアが改心させる、もしくは、フィル兄がキリアを連れ去っちゃってどうのこうの(すっかり悪役フィル兄)とか、フィル絡みのエピソードとしてはそんな感じでした。
「Personal Quest」(昔書いてた学園冒険FT小説)になっても、フィルはキリアを好きになってしまう運命を背負わされ(笑)、実際告白シーンとか、告白一歩手前とか、書いていました。PQではキリアはバートの義理姉(あね)として料亭で働いているのですが、キリアの勤務中に料亭に乗り込んでいって「好きだ」と言ってしまうフィルさんとか。それを聞いてしまってすっごい驚き顔で皿を落として割ってしまう(お約束)バートとか。「すっげー好みなんだ」と幸せそうに弟に語るフィルさんとか。PQ6話にてキリアに相談持ちかけられて嬉しそうなフィルさんとか。
「一体どうしたんだよ? キリアちゃんから呼び出しなんて。すっごい光栄だけど」
その日の夜、フィルはにこにこしながら、料亭のテーブルについていた。
『フィルさん。お話があります。夕飯奢るから来て下さい』
という、キリアからの連絡がきていたのだった。
「えっとぉ…」
手紙を握りしめ、キリアは、まだ迷っていた。
…お兄さんには、どこまで話せばいいのやら…。
一応、フィルとキリアの母には、「大賢者のおじいちゃん」の話はしてある。
しかし、今回の手紙は…。
「ま、まずは、一緒にご飯食べて。話はそれからね。じゃあ、今運んでくるから!」
明るく笑顔で言うと、キリアは、くるりと背を向けた。
そのキリアを、フィルが呼び止める。
「…最近、無理してるんじゃないかい? キリアちゃん」
「えっ?」
振り向いたキリアの笑顔は、凍り付いていた。
「な、何がですか?」
「何がって、決まってるだろ。アイツらがいなくて、寂しいんじゃないかい?」
「…」
この後、キリアが消息絶っちゃうPQ6話より。でも確かPQ6話って、フィルさんの出番これだけだったような……。せっかくのキリアさんのピンチにキリア救出大作戦(?)に加わらせてもらえなかった、不憫なフィル兄…。
久しぶりに流し読み、ではなく、それなりにじっくりと読み返してみたのですが、このお話のコンセプトはズバリ、本編に唐突に出てきたように見えるフィル兄一目惚れ告白事件のフォロー話です。
我ながらあの本編(告白事件)だけでは唐突過ぎて意味わからないだろうと思いまして。書きたかったネタは告白事件というよりも「一目惚れ」だったのですが、そもそも「『一目惚れ』ってのは有りなのか?」というのは私の中ではけっこう長い間テーマになっていたので、敢えて「一目惚れ」を書いて、それで読み手さまに突っ込まれないか、納得していただけるか、というチャレンジだったのです(笑) という裏話。
一目惚れ、とはいっても、一応キリアさんの知らないところでは色々伏線があったのよ、というのはどうしても書いておきたかった。突然告られたキリアは知る由も無いでしょうけれど。
しっかしこの頃のリィル(兄の相談受け役)ってキリアのことをどう思ってたんでしょうね…。仲間意識はあっても、恋愛対象としては見ていないと思うのですが。でも男女間の関係は、そのくらいの微妙な関係が大好物なので二人は当分そんな関係なのでしょう。続編の「その後の話」でも。
どうでも良いですが、潜水艦ゲームとか三人麻雀《サンマ》とか、平和な日常な小ネタを書くのが楽しかったです。バートたちのこういう平和な小話をもっと読みたい、と思いました。…イヤ読むには自分で書くしかないのですが…。
ちなみに「フィル」のキャラは、けっこう好きです。ぶっちゃけ最初の頃のキャラ付けは(ちょっと悪寄りでしたし【後述】)そんなに好きくもなかったのですが(酷)、「Personal Quest」で完全に善人になっちゃってからは「アレ? コイツってばちょっと美味しい役なんじゃない?」と(笑) 普段は弱気で頼りない感じなのですが、弟や弟分(?)のバートのピンチには敢然と立ち上がる(@PQ)、というシーンをうっかり書いてしまってからフィル兄株が上がりまくりです。このお話「FILL」でも、そんな(?)フィル氏の良さ(私なりの解釈の)が表現できていれば良いなと思います。…イヤ、ただのフィル兄が告ってフられるだけの話なのですが…。あ、でも「本編」では、どうかな?(聞かれても) 告白シーンじゃなくて、その前の首都脱出前後のアレコレです。
フィルついでに。フィルはひとつ年上の姉のエルザのことを「姉貴」とかではなく「エルザ」と呼び捨てにするのですが、これは年の近いきょうだいだったらお互い呼び捨てが良いなあ、というか、私自身がそういう姉弟だったので。
年上呼び捨てといえば、ウィンズムも従兄のサイナス、リスティルのことは呼び捨て&タメ語ですね。これはまあ、ウィンズムの性格というか…。とにかく、年上呼び捨て&タメ語な関係は、なんか良いなあと思います(笑)
閑話休題。バートの「本番で負けた」ってのは、もちろんピアン首都でのVSクラリスのことです。
しかしフィルさん、良くバートに告白のことカミングアウトしたな。やけになったのか…?
リィルの最後のセリフは、真顔でさらっと言ってるんだと思います。
【執筆当時】 フィル兄がキリアを好きになる、という構想は、実はだいぶ昔からありました。初期の小説「四精霊伝説」では、やっぱりリィルが家族とはぐれてて、兄と再会を果たすも兄と敵対するはめになり、でもキリアが改心させる、もしくは、フィル兄がキリアを連れ去っちゃってどうのこうの(すっかり悪役フィル兄)とか、フィル絡みのエピソードとしてはそんな感じでした。
「Personal Quest」(昔書いてた学園冒険FT小説)になっても、フィルはキリアを好きになってしまう運命を背負わされ(笑)、実際告白シーンとか、告白一歩手前とか、書いていました。PQではキリアはバートの義理姉(あね)として料亭で働いているのですが、キリアの勤務中に料亭に乗り込んでいって「好きだ」と言ってしまうフィルさんとか。それを聞いてしまってすっごい驚き顔で皿を落として割ってしまう(お約束)バートとか。「すっげー好みなんだ」と幸せそうに弟に語るフィルさんとか。PQ6話にてキリアに相談持ちかけられて嬉しそうなフィルさんとか。
× × ×
「一体どうしたんだよ? キリアちゃんから呼び出しなんて。すっごい光栄だけど」
その日の夜、フィルはにこにこしながら、料亭のテーブルについていた。
『フィルさん。お話があります。夕飯奢るから来て下さい』
という、キリアからの連絡がきていたのだった。
「えっとぉ…」
手紙を握りしめ、キリアは、まだ迷っていた。
…お兄さんには、どこまで話せばいいのやら…。
一応、フィルとキリアの母には、「大賢者のおじいちゃん」の話はしてある。
しかし、今回の手紙は…。
「ま、まずは、一緒にご飯食べて。話はそれからね。じゃあ、今運んでくるから!」
明るく笑顔で言うと、キリアは、くるりと背を向けた。
そのキリアを、フィルが呼び止める。
「…最近、無理してるんじゃないかい? キリアちゃん」
「えっ?」
振り向いたキリアの笑顔は、凍り付いていた。
「な、何がですか?」
「何がって、決まってるだろ。アイツらがいなくて、寂しいんじゃないかい?」
「…」
× × ×
この後、キリアが消息絶っちゃうPQ6話より。でも確かPQ6話って、フィルさんの出番これだけだったような……。せっかくのキリアさんのピンチにキリア救出大作戦(?)に加わらせてもらえなかった、不憫なフィル兄…。
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